◎政府当局者はBBCニュースの取材に対し、「パスポートは大規模イベントでのみ使用することになるだろう」と述べた。
報道によると、イギリス政府はプロスポーツなどの大規模イベント再開に向け、コロナワクチンパスポートの準備を進めているという。
政府当局者はBBCニュースの取材に対し、「パスポートは大規模イベントでのみ使用することになるだろう」と述べた。
イスラエルや中国などの一部の国および地域は、スマートフォンアプリなどを利用したパスポート制度の運用を開始している。
イギリスのパスポートにはワクチン接種の有無、コロナに感染したかどうか、最近コロナ検査を受けたかどうかなどの情報が記録されると伝えられている。
デジタル・文化・メディア・スポーツ省のナイジェル・ハドルストン大臣は4月4日の声明で、「パスポート制度は試験的に行うものであり、具体的なプロセスについてはまだ決まっていない」と述べた。「ジョンソン首相は5月中にこの計画の報告を受ける予定です」
FAカップ決勝、世界スヌーカー選手権、その他の大規模なイベントは5月中旬もしくはそれ以降に開催される予定である。
BBCニュースによると、国民健康保険(NHS)はアプリまたは紙の証明書によってコロナワクチンの接種を証明できるようにするシステムを構築している最中だという。また、ワクチンをまだ接種していない人はコロナ検査の陰性チェックを登録し、過去6カ月の間にコロナに感染し免疫を持っている可能性の高い人向けの情報も取り扱う予定と伝えられている。
報道によると、5月15日に行われるFAカップ決勝の観客は認証を求められる予定で、その他の「一部のイベント」はパスポート試験に関与しないという。
リバプールのホットウォーターコメディクラブの共同所有者、ポール・ブレア氏はBBCニュースの取材に対し、「私のクラブ(のイベント)はパスポート試験に参加するという誤った情報が発信され、悲惨な現実に直面しました」と述べた。「ある人はコロナに感染して死ぬつもりか、と言いました。また、ある陰謀論者グループは私のクラブは医療アパルトヘイトに参加したと言い触らしています」
ブレア氏はインタビューの中で、「6月21日以降に開催するイベントの開始前と後にコロナ検査を行い、安全にイベントを運営できるかどうかをテストする予定です」と述べた。「私たちのクラブはパスポート試験を導入しません」
リバプールで試験的に屋外映画上映イベントを行う予定のルネシネマはBBCニュースの取材に対し、「密な状態で安全に映画を鑑賞できる方法を見つけたい」と述べた。「パスポートで個人の健康をチェックできれば、運営者はより安全にイベントを開催できます。私たちのように屋内でイベントを行っている関係者や事業者は、パスポート制度に期待を寄せています」
保健当局によると、イングランドでワクチンを1回接種した人は3,150万人を超え、そのうち約540万人が2回目の接種を終えたという。
今後数週間のうちに再開されるレストラン、パブ、必須でない小売店はコロナワクチンパスポート制度から除外されるため、ワクチンをまだ接種していない人も利用できる。ただし、BBCニュースによると、ホスピタリティ産業へのアクセスについては、社会的距離および収容制限のルールを軽減させるために、同制度の導入を求める意見が高まっているという。
ボリス・ジョンソン首相は先日の声明で、「政府は可能な限り安全にイベントや旅行を行える方法を検討している」と述べた。
パスポート制度に関する調査を主導しているマイケル・ゴーヴ内閣府担当大臣は、海外旅行時のワクチン認証を「不可避」と主張しているが、一部の野党議員やプライバシー運動家を含む批評家たちは、認証を「差別的」と非難している。