◎ツイッターには「すげえ」「遅えよ」「コロナウイルス万歳」などといったコメントが寄せられている。
コロナワクチンを接種するオブラドール大統領(Getty Images)

メキシコ政府は3日、「ついに独自のコロナワクチンを開発したぞ」と発表し、祝杯を挙げた。

このワクチンは「パトリア(Patria、母なる大地の意)」と名付けられ、動物用ワクチンの研究をしていたアビメックス社と政府が共同開発した。

パトリアが今後どのように展開されるかは明らかになっておらず、多くのSNSユーザーが不満と表明した。

あるツイッターユーザーは「周回遅れのパトリアを世界中に供給し、大儲けしようぜ」と皮肉った。「やったぜ!」

ツイッターには「すげえ」「遅えよ」「コロナウイルス万歳」などといったコメントが寄せられている。

メキシコのコロナワクチン接種数は2022年末から2023年にかけて急激に減少した。オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領はキューバ共産党が開発したワクチン数百万回分の処理に苦労しているようだ。

大統領府の報道官は声明で、「パトリアはブースター接種(3回目以降)に使用されるだろう」と述べたが、医薬品当局がそれを承認したかどうかは明らかにしなかった。

メキシコは2020年3月にパトリアの開発を開始した。しかし、テストは遅々として進まず、同国はアストラゼネカ、ファイザー、中国のワクチン、約2億2500万回分を購入した。

また政府は昨年9月にキューバ製ワクチンを900万回分購入。これは変異株用に開発されたものだが、接種した人はほとんどいなかったようだ。

政府報道官は、「パトリアはワクチンの主権回復を目指すオブラドール政権の成果のひとつだ」と述べている。

メキシコの公式コロナ死者数は約33万4000人だが、パンデミック初期にはほぼ検査が行われず、実際の死者数は50万人以上と推定されている。

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