◎開票率60%の時点でディサナヤケ大統領率いる左派政党・人民解放戦線(NPP)が他党を圧倒している。
インド洋の島国スリランカで14日に行われた議会選(一院制、定数225)の開票作業が続いている。
選挙管理委員会によると、開票率60%の時点でディサナヤケ(Anura Kumara Dissanayake)大統領率いる左派政党・人民解放戦線(NPP)が他党を圧倒している。
首都コロンボでは15日朝、NPPの支持者が市中心部の通りに集まり、勝利を祝った。
スリランカは2年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。当時の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。
この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府や首相府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。
9月の大統領選で敗れたウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)前大統領は国際通貨基金(IMF)の支援を受けながら債務再編を進めてきた。
ディサナヤケ氏は債務再編に関してはIMFとの取引を遵守すると約束している。
選管によると、NPPは改選前の3議席から大幅に議席を増やす見通し。解散前の最大勢力スリランカ人民戦線(SLPP)は大幅に議席を減らす見通しだ。
NPPは開票率60%の時点で97議席を獲得。22選挙区のうち1選挙区を除くすべての区でリードしている。投票率は約65%(速報値)。
ディサナヤケ氏は大統領選で地滑り的勝利を収めた後、速やかに議会を解散した。
ディサナヤケ氏は14日に放送された地元テレビ局のインタビューで、「過半数を期待している」と語った。