◎近年、セネガルからスペイン領カナリア諸島を目指して出港する移民が急増している。
ドミニカ共和国の捜査当局が7日、北部沖合を漂っていたボートから発見された14人の腐敗した遺体の身元確認作業を行った。
海軍によると、遺体のそばにあった書類を精査した結果、14人はアフリカ北西部のセネガルとモーリタニアから来たと思われる。
AP通信は当局者の話しとして、「この船で発見された12袋の違法薬物(コカインもしくはヘロイン)が死因に関係しているか調査している」と伝えている。
海事当局は今週、この船を発見し、近くの港にえい航。遺体と薬物を発見した。
それによると、携帯電話と位置情報端末も見つかったという。
近年、セネガルからスペイン領カナリア諸島を目指して出港する移民が急増している。カナリア諸島に到達するためにはモーリタニア沖を北上しなければならない。
この亡命ルートは世界で最も危険な航路のひとつであり、これまでに何千人もの移民が行方不明になり、遺骨が大西洋の反対側に流れ着くこともある。
カナリア諸島にたどり着けなかった船は大西洋の貿易風と海流に流され、何カ月も漂流。移民は脱水症状や栄養失調で命を落とすことになる。
2021年にはカリブ海とブラジル沖でアフリカ北西部から出港したとみられる7隻の船が見つかり、いずれも死体を乗せていた。