◎パナマを横断し米国を目指す中南米の移民は増加の一途をたどっている。
パナマ、コスタリカ国境付近の道路、米国への亡命を希望する人々(Getty Images)

中米パナマの警察当局は15日、移民を乗せたバスが崖から転落し、少なくとも39人が死亡、20人が負傷したと発表した。

警察は移民の国籍を明らかにしなかったが、人々はコロンビアから国境の危険な密林地帯「ダリエン地峡(Darien Gap)」を横断し、パナマ西部に到達したとみられる。

パナマ政府は通常、ダリエン地峡を越えた移民を西部のコスタリカ国境付近にある避難所に移動させる。バスのチケット代は移民が支払う。運転手は通常2人で、移民局の職員が運転することもある。

政府報道官によると、バスの運転手は避難所の入り口を通り過ぎてしまったため、Uターンして引き返そうとしたところ、他のバスと衝突し崖下に転落したという。

地元テレビ局は避難所から数百メートル先の道路のガードレールが破損している様子を報じた。バスは斜面を数十メートル転げ落ち、大破した。

警察によると、バスには移民が66人乗車していたという。負傷者は市内の医療機関に搬送された。

コルティソ(Laurentino Cortizo)大統領はツイッターに声明を投稿。犠牲者に哀悼の意を表した。

パナマを横断し米国を目指す中南米の移民は増加の一途をたどっており、ダリエン地峡でも死亡事故が多数報告されている。

政府によると、昨年ダリエン地峡を通過した移民は25万人と推定され、2021年のほぼ2倍に増加したという。その大半がベネズエラ人であった。

先月ダリエン地峡を通過した移民は確認できているだけで2万4000人以上。ハイチ人とエクアドル人が大半を占めた。

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