◎治安部隊が18日未明に拠点を急襲し、銃撃戦になった。
パキスタンの治安部隊が北西部カイバル・パクトゥンクワ州の武装勢力拠点を急襲し、10人を殺害した。警察が18日、明らかにした。
それによると、現場は同州北ワジリスタン郊外の地区。治安部隊が18日未明に拠点を急襲し、銃撃戦になったという。
州警察の報道官はAP通信の取材に対し、「銃撃戦は数時間に及び、テロリスト10人が無力化された」と語った。
また報道官はTTP(パキスタンのタリバン運動)とつながりのあるイスラム原理主義組織の隠れ家を捜索し、銃器や爆弾を押収したと明らかにした。
治安部隊に死傷者が出てかは明らかになっていない。
カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワル近郊の地区では同日、正体不明の武装集団が警察署を襲撃し、警察官7人が誘拐される事件が発生した。
地元メディアによると、犯行声明を出した組織は確認されていない。
カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、テロが多発。その多くにTTPが関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
同州ペシャワルの警察署で23年1月に発生した自爆テロでは警察官を中心に101人が死亡、約250人が重軽傷を負った。捜査当局は先週、このテロの実行犯を支援したとして、現職警察官をテロ幇助罪で逮捕した。