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▽発電所本体で不具合が発生したという情報はない。
2025年4月28日/スペイン、首都マドリードのスポーツ用品店(AP通信)

スペイン、ポルトガル、フランス南部の広い範囲で停電が発生し、数百万世帯が影響を受けている。

スペインのサンチェス(Pedro Sánchez)首相は28日夕方の記者会見で、「停電の原因はまだ分かっていない」と語った。

それによると、停電は28日の正午頃から始まり、わずか5秒間で15ギガワットの発電が突然ストップしたという。発電所本体で不具合が発生したという情報はない。

サンチェス氏は「送電システムで何らかの不具合が発生したとみられるが、現時点で原因は分かっておらず、電力会社が調査している」と述べた。

スペインの送配電事業者レッド・エレクトリカ社によると、電力の需給バランスが崩れ、全国の変電所に波及したという。

レッド・エレクトリカ社はX(旧ツイッター)への投稿で、「28日午後の時点でイベリア半島の82.4%が復旧し、99%以上の変電所が稼動している」と述べた。

サンチェス政権は国家非常事態を宣言し、非常災害対策本部を立ち上げている。

スペインとポルトガルの送電システムは連携している。どちらで不具合が発生したかは分かっていない。

前ポルトガル首相である欧州理事会のコスタ(Antonio Costa)常任議長は28日、「現時点でサイバー攻撃の兆候は確認されていない」と声明を出した。

レッド・エレクトリカ社がスペインとポルトガルで復旧作業に当たっている。

地元メディアによると、フランス南部の停電は数分で復旧したという。

レッド・エレクトリカ社の需給データは正午過ぎに電力需要が急低下したことを示している。この需要減はスペインの1日の電力消費量の3割強に相当する10ギガワットに上るという。

この停電で両国の空港、鉄道、インターネットなどが停止。都市部では数万人が空港や駅で立ち往生している。

電気量(需要)と発電機の出力量(供給)のバランスが崩れると、電力系統の周波数が変動する。電力会社は常に変化する顧客の電気使用量に応じて発電機の出力量を調整し、バランスを取る必要があり、これが崩れると停電につながる。

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