▽ジョージアでは昨年11月以来、EU加盟交渉を停止するという与党「ジョージアの夢」に抗議するデモが各地で行われている。
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ジョージアの捜査当局が政府与党に抗議するデモ隊を支援したとして、5人の住宅を家宅捜索した。現地メディアが29日に報じた。
それによると、この5人はSNSなどを駆使して抗議デモを支援するキャンペーンを主導し、資金を集めたという。
ジョージアでは昨年11月以来、EU加盟交渉を停止するという与党「ジョージアの夢」に抗議するデモが各地で行われている。
警察はそれ以来、デモに参加した市民を数百人逮捕。人権団体は政府が弾圧を主導していると非難している。
検察庁は29日の声明で、「この家宅捜索はテロ、破壊工作、憲法秩序を侵害するための資金集めなどに関する現在進行中の犯罪捜査の一環である」と述べた。
検察は先月、拘束されたデモ参加者に法的支援やサポートを提供する市民団体が組織した資金集めに対する調査を開始した。
検察は当時の声明で、これらの団体が抗議者たちに街頭集会で違法行為を行うよう奨励したと主張した。当局は捜査の一環として、これらの団体の銀行口座を凍結している。
家宅捜索を受けた5人はいずれも市民団体の関係者とみられる。そのうちの何人かは、警官が携帯電話やノートパソコンを押収したとフェイスブックに書いている。
ジョージアの夢は2008年の南オセチア紛争でロシアになぶり殺しにされたにもかかわらず、ロシアとの関係をリセットしたいと主張している。
ロシアはこの紛争で南オセチアとアブハジアの分離主義勢力を支援し、ジョージアを3分割した。
それ以来、ロシア軍の支援を受ける分離主義者がこの両地域を実効支配している。
両地域はジョージアからの独立を一方的に宣言。ロシアはこれを承認したが、国連は認めていない。
ジョージアの夢は近年ますます権威主義的になっており、物議を醸す反スパイ法を法制化したり、LGBTQ+(性的少数者)の権利を侵害する「反LGBTQ法」を成立させた。
ジョージアの夢は24年11月、欧州議会が同年10月の議会選を「自由でも公正でもない」と非難する決議を採択したことを受け、EU加盟交渉を2028年まで凍結した。