◎ガボンの人口は約230万人。1年前の軍事クーデターでオンディンバ大統領が追放され、ヌゲマ(Brice Oligui Nguema)将軍が政権を率いている。
アフリカ中部・ガボンで16日、新憲法の是非を問う国民投票が行われている。
現地メディアによると、首都リーブルビルの投票所には長蛇の列ができたという。
ガボンの人口は約230万人。1年前の軍事クーデターでオンディンバ(Ali Bongo Ondimba)大統領が追放され、ヌゲマ(Brice Oligui Nguema)将軍が政権を率いている。
オンディンバ氏は1967年から同国を統治してきた父親の死去を受け、2009年に大統領に就任。一族の支配は半世紀以上にわたって続いた。
政府は新憲法の最終草案を1カ月ほど前に公開した。
ヌゲマ氏は15日の声明で、「私は新憲法と国民投票の透明性を歓迎する」と述べた。
憲法の主な変更点は▽首相職の廃止▽大統領の任期変更(7年、3選不可)▽これらの条項を改正しようとする大統領は大逆罪に問われる▽大統領は国会を解散できる▽国会は必要に応じて大統領を弾劾できるなど。
また大統領の親族は大統領選に立候補できない。
地元メディアの世論調査によると、新憲法は賛成多数で採択される見通し。その場合、総選挙は2025年8月に実施される。
多くの国民が昨年のクーデターを歓迎していた。若者たちはより良い生活環境と富の公平な分配を求めていた。
世界銀行のデータによると、ガボンの2021年の一人当たり所得はサハラ以南で最も高いものの、同国の人口230万人の3分の1が貧困ライン以下で暮らしている。