◎容疑者は11日に逮捕され、その後の取り締まりでテロにかかわったことを認めたという。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの警察署で23年1月に発生した自爆テロについて、捜査当局は12日、同州の現職警察官をテロ幇助罪で逮捕したと明らかにした。
同州警察の長官は記者会見で、「この自爆テロに関与した疑いでモハマド・ワリ(Mohammad Wali)警視を逮捕した」と語った。
この自爆テロはペシャワルの警察署内にあるモスクで23年1月29日に発生。警察官を中心に101人が死亡、約250人が重軽傷を負った。
警察によると、容疑者は昨年、TTP(パキスタンのタリバン運動)から分離したイスラム主義組織に加わったという。
自爆テロ犯はこの組織の戦闘員とみられ、容疑者は警察署の地図や制服を提供したとみられる。
容疑者は11日に逮捕され、その後の取り締まりでテロにかかわったことを認めたという。
警察は昨年、爆発現場のCCTV画像を公開。そこには警察の制服を着た自爆テロ犯がバイクを押して現場に近づく様子が写っていた。
当局によると、その制服は容疑者が提供したものとみられる。
警察は当時の記者会見で、「自爆テロ犯は警察の制服を着ていたため、警備員は同僚であると信じ、身体検査をしなかった」と説明していた。