◎NATO加盟には現加盟国の同意が必要であり、トルコとハンガリー以外の国はスウェーデンの加盟を承認している。
ハンガリー議会は28日、スウェーデンのNATO加盟に向けた批准手続きを秋の国会に延期した。野党議員が明らかにした。
これにより、来月リトアニアで開催されるNATO首脳会議までにスウェーデンがNATOに加わらないことがほぼ確実となった。
地元メディアによると、ハンガリーの野党議員数人がフェイスブックに声明を投稿。「オルバン(Viktor Orban)首相率いる与党・フィデス・ハンガリー市民同盟は今国会の会期中にスウェーデンの批准投票を実施しない」と書いている。
NATO加盟には現加盟国の同意が必要であり、トルコとハンガリー以外の国はスウェーデンの加盟を承認している。
スウェーデンは隣国のフィンランドとともに、ロシアが昨年ウクライナに侵攻したことを受け、NATOに加盟を申請した。
ハンガリー政府は3月、スウェーデンとフィンランドに代表団を派遣。与党フィデスの中で両国のNATO加盟を支持するかどうかについて、意見が分かれていると警告した。
オルバン氏はスウェーデンの政治家たちがハンガリーの民主主義の状態について、「ひどく弱体化している」と発言したことに憤慨していた。
フィデスはフィンランドの批准手続きも何度か延期したが、トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が批准手続きを進めると表明すると、速やかにフィンランドの加盟を認めた。