◎地元メディアによると、開票率50%の時点で与党・新民主主義党の得票率は40%を超え、絶対安定多数が確実な情勢となった。
ギリシャで25日、この1カ月で2回目となる議会選(一院制、定数300)の投開票が行われ、ミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)前首相率いる与党・新民主主義党(ND、中道右派)の過半数獲得が確実となった。
地元メディアの出口調査によると、ネオナチを起源とする極右政党ゴールデン・ドーン(黄金の夜明け)の支持を受ける極右・スパルタンズ(Spartans)も議席を獲得する見通し。
ゴールデン・ドーンの党首は禁固13年の刑に服している。
国会は4月、ゴールデン・ドーンの国政再進出を阻止する法案を圧倒的賛成多数で可決していた。
ゴールデン・ドーンは公式ホームページに声明を掲載。「我々は傲慢な敵を打ち負かした。ギリシャ人と祖国の偉大な勝利だ」と主張した。
地元メディアによると、開票率50%の時点でNDの得票率は40%を超え、絶対安定多数が確実な情勢となった。
先月の総選挙でNDに大敗した野党・左派連合SYRIZAの得票率は20%を下回る見通し。
スパルタンズの得票率は議席獲得に必要なしきい値(3%)を大きく上回る5%前後になる見通し。報道によると、13議席以上を確保することが確実となった。
スパルタンズの党首は25日遅くの演説でゴールデン・ドーンとその支持者に謝意を示した。
ゴールデン・ドーンへの支持は2009年の金融危機以降に急上昇したが、2019年の議会選でしきい値を下回った。
アテネ地裁は2020年、移民や与党支持者に対する暴力キャンペーンを主導したとして、ゴールデン・ドーンを犯罪組織に指定。この結果、党首を含む幹部数人が有罪判決を受け、収監された。