◎警察はテロに関与したとされる51人を逮捕している。
トルコの裁判所は18日、イスタンブールの爆破テロに関与した容疑者17人を裁判まで拘留するよう命じた。
国営アナトリア通信によると、17人は国家への攻撃、殺人、殺人未遂の罪に問われる見通し。
警察はテロに関与したとされる51人を逮捕している。
イスタンブールの裁判所はこのうち3人の保釈を認め、29人に国外退去を命じた。29人の身元と国籍は明らかにされていない。
爆発テロは13日の現地時間16時20分頃に歩行者天国のイスティクラル通りで発生。子供2人を含む6人が死亡し、80人以上が負傷した。
トルコ政府はこの攻撃に反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」が関与していると明言したが、PKKは関与を否定している。
アナトリア通信によると、検察は主犯格とされるシリア人の女の取り調べを続けているという。この女は爆弾を通りに置いたとされる。
同通信社は警察筋の話を引用し、「女はトルコに不法入国し、別の容疑者とカップルを装ってイスタンブール市内に4カ月間滞在したと供述した」と報じている。
また同通信社は「容疑者は爆発物の入ったバッグを通りのベンチに置いたことを認めたが、中身に爆発物が入っているとは知らなかったと供述した」と報じた。
裁判の日程は明らかになっていない。
トルコ警察は17日、シリア北西部で男1人を逮捕し、イスタンブールに連行した。この男は主犯格の女をほう助した疑いで逮捕されたという。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。EUと米国もPKKをテロ組織に指定している。
トルコは2015年から2017年にかけて複数回爆弾テロに見舞われ、治安当局者を含む500人以上が死亡している。トルコ軍はテロ攻撃が続いたことを受け、シリアとイラク北部で活動するクルド人武装勢力に対する軍事作戦を開始し、国内ではクルド人の政治家、ジャーナリスト、活動家を取り締まっている。