◎インドネシア麻薬捜査局は国内の麻薬使用者を人口の約2%に相当する560万人と推定している。
インドネシア当局は5日、バリ島にコカインを密輸したとして、外国人3人を逮捕したと発表した。
麻薬捜査局によると、逮捕されたイギリス人、ブラジル人、メキシコ人はコカインやMDMAなど、麻薬844.6グラムを所持していたという。
バリ島警察の報道官は記者会見で、「麻薬捜査局はいくつかの情報提供を受け、バリ島郊外の別荘を捜索した」と説明した。
報道官によると、イギリス人の容疑者は7月21日に逮捕し、その後、麻薬シンジケートに深く関与しているとみられるメキシコ人とブラジル人を逮捕したという。
イギリス人は売人または運び屋とみられるが、詳細は明らかにされていない。
報道官は記者団に対し、「バリ島向けのコカイン密輸ルートは特殊で、中南米ではなく欧州から持ち込まれている」と述べた。
バリ島に入ってくる麻薬は中南米で生産され、欧州を経由してインドネシアに入り、そこからさらに別の国や地域に広がったものの一部だという。
報道官は、「3人が関与したとされる麻薬シンジケートは、バリ島南部の人気観光地を訪れる外国人をターゲットにしている」と説明した。「バリ島は外国人観光客を歓迎しますが、その一部は犯罪に加担していることを忘れてはなりません。我々はシンジケート壊滅に向け捜査を続けています...」
3人はインドネシアの麻薬取締法に基づき、最低でも禁固5年、最高で死刑を言い渡される可能性がある。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)の統計によると、インドネシアは国際的な麻薬シンジケートの主要拠点になっているという。
インドネシア麻薬捜査局は国内の麻薬使用者を人口の約2%に相当する560万人と推定している。
インドネシア軍は今年5月、ジャワ島の海上で麻薬179kgを押収した。船内に人はいなかったと報じられている。
インドネシアで死刑判決を受けた死刑囚約150人のほとんどが、麻薬犯罪で有罪判決を受けた者たちである。最後の死刑執行は2016年。インドネシア人1人と外国人3人が銃殺刑に処された。