◎裁判はバージニア州の地方裁判所で行われている。
2022年4月19日/バージニア州フェアファックスの地方裁判所、女優のアンバー・ハード(Jim Watson/Pool/AP通信)

俳優のジョニー・デップは19日、元妻アンバー・ハードに対する5000万ドル(約63億円)の名誉毀損裁判で「女性を殴ったことは一度もない」と証言した。

ジョニーは昨年、アンバーの告発記事を掲載したタブロイド紙The Sunをめぐる一連の裁判で敗訴し、大切なもの(名声、ファン、その他もろもろ)を失った。

アンバーは審理の中で、「ジョニーから平手打ちされ、押し込まれ、髪を引っ張られ、手榴弾のようにボトルを投げつけられた」と主張したが、パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズに主演した俳優は元妻を「脅迫的な嘘つき」と非難した。

ジョニーはワシントン・ポスト紙が2018年に掲載した記事の中で、アンバーが「家庭内暴力を(受けた女性を)代表する公人になった」と述べたことに憤慨し、元妻に対する5000万ドルの訴訟を起こし、現在に至る。

アンバーは1億ドルの訴訟でジョニーに反撃する予定。

裁判はバージニア州の地方裁判所で行われている。

アンバーの弁護団は、「ジョニーは薬物やアルコールにおぼれやすい暴力男」と描写している。す。

ジョニーの弁護団は、「元妻の家庭内暴力に関する主張はデマであり、元夫の評判を落とすため策略」と主張している。

ジョニーは19日、判事に宣誓したうえで、「女性を殴ったことは一度もない」と断言した。「私はハードさんを殴ったことはありませんし、一度も女性を殴ったことがありません。しかし、彼女の告発は業界に浸透しています」

ジョニーはワシントン・ポスト紙がアンバーの記事を掲載した後、周囲の人々の対応が変わったと明らかにした。

昨年の裁判では、ジョニーが元妻に精神的・身体的な虐待を行ったかどうかに焦点があてられた。ジョニーの弁護団は告発を否定し、「元妻は人生をかけた演技をしている」と非難した。

ジョニーは証言の冒頭、「ハードさんの主張は真実に基づいていない」と一蹴した。

アンバーは裁判の後半で証言する予定である。

陪審員はジョニーとアンバーが「相互虐待を行った」という元セラピストの証言・証拠や、ジョニーはヘロイン治療を行っていると証言した看護師の証拠を精査している。

元セラピストは先週、看護師は18日に証言した。

ジョニーの薬物中毒の治療のために雇われ、夫妻の結婚式に出席したという看護師は18日、アンバーがジョニーとの対立を「あおっている」ところを何度か目撃したと証言した。

また看護師は、ジョニーが治療を受けている間、アンバーはジョニーに喧嘩を売っていたと説明した。

19日にはジョニーの映画で音響を担当した技師が証言し、「ジョニーが妻と2人の子供に暴力や暴言をふるっているところを見たことはない」と述べた。

裁判は少なくとも6週間は続くとみられる。

裁判に先立ち、アンバーは2018年の記事でジョニーを名指ししたつもりはないとSNSに投稿した。「私は女性が権力者に対して発言することで、代償を支払わされていると書いたのです。いいですか。私はその代償を払い続けています。しかし、この事件が終結すれば私は前に進むことができます。ジョニーもそうなることを願っています」

2022年4月19日/バージニア州フェアファックスの地方裁判所、俳優のジョニー・デップ(Jim Watson/Pool/AP通信)
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