◎新規陽性はここ数週間で劇的に増加したが、死亡者数は減少傾向を維持している。
2月6日、ロシアの保健当局によると、全国のコロナウイルス新規陽性はオミクロン株の急拡大により、1か月前の約10倍に急増したという。
6日の新規陽性は189,071件で、前日から14,000件ほど増加し、過去最多を更新した。1月中旬の1週間平均は18,000件以下まで減少していた。
保健当局によると、新規陽性はここ数週間で劇的に増加したが、死亡者数は減少傾向を維持しており、6日は661人だった。病床使用率は増加傾向にあるものの、新規陽性ほどの勢いはない。
ロシアの累計陽性は6日時点で約1,280万件、累計死亡者は33.5万人、ワクチン完全接種率は人口の約49%、ブースター接種率は7%。
ウラジーミル・プーチン大統領は先週、国内の主要経済団体に対し、ロックダウンなどの新たな制限は計画していないと明らかにした。政府は濃厚接触者に認定された個人に対する7日間の自己隔離制限も解除している。
政府は2020年に6週間だけロックダウンを実施し、2021年10月には国民に1週間ほど仕事を休むように命じたが。それを除けば、国内のほとんどの地域はほぼ通常の生活を営んでいた。
しかし、ここ数週間で18歳未満に対する規制の導入に踏み切る地域が増えており、一部の自治体は子供がオミクロン株の感染拡大に拍車をかけていると指摘した。
多くの地域がオンライン授業に移行し、感染の深刻な地域では休校も相次いでいる。第二の都市サンクトペテルブルクは公共施設の入場規制を強化し、18歳未満の立ち入りを一時的に禁じた。
政府は先月、国産コロナワクチン「スプートニクV」の接種対象を12歳以上に引き上げたばかりである。地元メディアによると、12歳~17歳向けに改良したスプートニクVの生産は遅れ気味だという。
多くのロシア人がスプートニクVの効果に疑問を投げかけており、一部の都市では隣国セルビアなどで西側のワクチンを接種するツアーが人気を集めている。
スプートニクVはファイザーやモデルナとは異なり、1回目と2回目で異なる成分のワクチンを接種する。現地メディアによると、製薬会社は製造プロセスが複雑な2回目のワクチンの製造に苦労しているという。
世界保健機関(WHO)はまだスプートニクVを緊急使用リストに登録していない。