◎米食品医薬品局(FDA)はファイザー社のコロナワクチンの3回目接種を16歳以上から12歳以上に拡大することを許可した。
2021年5月13日/イリノイ州クック郡の医療機関、ファイザーワクチンを接種する学生(Shafkat Anowar/AP通信)

1月3日、米食品医薬品局(FDA)はファイザー社のコロナワクチンの3回目接種を16歳以上から12歳以上に拡大することを許可した。

FDAは3日の声明で、12歳~15歳へのブースターショットを推奨すると述べた。

またFDAは、12歳以上のファイザーワクチンの2回目と3回目接種の間隔を現在の6カ月から5カ月に短縮することも許可した。

AP通信によると、疾病予防管理センター(CDC)の諮問委員会は今週末までにFDAの許可内容を審査する予定だという。CDCが許可すれば、ファイザーワクチンのブースター対象は12歳以上に拡大される。

米国ではコロナ変異ウイルス「オミクロン株」が猛烈な勢いで拡大しており、直近1週間の陽性数は1日あたり約40万件まで増加した。死亡者は1,500人以下を維持している。

FDAのワクチン責任者であるピーター・マークス博士は3日、対象の拡大はコロナの感染リスクを抑えるだろうと述べた。

FDAによると、今回の許可は主にイスラエルの臨床試験データに基づいているという。12歳~15歳の市民6,300人に2回目から5か月後に3回目を接種した結果、深刻な懸念は確認されなかった。

10代の若者は接種後稀に心筋炎を発症することがある。FDAとCDCの調査によると、心筋炎を発症した患者の大部分は軽傷で、最も多く発症した年齢は16歳と17歳だったという。

マークス博士は心筋炎について、「2回目接種後の発症リスクは16歳~30歳の男性1万人に1人で、3回目接種後の発症リスクは2回目の約3分の1に減少する」と述べた。

流通している主要なワクチンはあらゆる種類のコロナ変異株から接種者を保護する。しかし、感染力の強いオミクロン株はブレイクスルー感染しやすいと考えられており、主要国はブースターの展開を強化している。イスラエルは4回目接種を開始した。

子供の重症化リスクは大人より低いと考えられているが、オミクロン株の影響で全米の子供の入院患者数は確実に増加している。FDAによる、入院患者の大半はワクチン未接種者だという。

ボストン大学の小児科医であるフィリップ・ランドリガン博士はFDAの決定を歓迎したが、ブースターの展開より未接種者の数を減らすことの方が重要と強調した。「ここ数カ月の間に亡くなった人の大半が未接種者です...」

CDCのデータによると、12歳以上のワクチン完全接種率は3日時点で約71%、少なくとも1回接種した人は約83%。12歳~17歳の約1,350万人が2回目接種を終えた。

FDAは先月初めに16歳と17歳のブースター、11月に5歳~11歳へのファイザー接種を許可した。

モデルナワクチンを2回接種した市民は6カ月後にブースター(ファイザーもしくはモデルナ)を接種できる。1回接種タイプのJ&Jの2回目接種は2か月後(推奨)。

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