◎ミハイル・ムラシュコ保健相は12日の閣議で、国内の入院患者約235,000人のうち、約11%が重篤な状態と説明した。
ロシアの保健当局によると、10月12日のコロナウイルス新規陽性者は28,190件、死亡者は過去最高を更新する973人だったという。
ロシアはコロナワクチン接種の遅れに悩まされており、新規陽性者は6月の中頃から20,000件台前後、1日あたりの死亡者はゆっくりと上昇し続けている。
しかし、感染状況が悪化しているにもかかわらず、政府は全国規模の封鎖に移行する可能性を除外し、地方政府に予防対策を一任した。
現地メディアによると、陽性者の高止まりは医療機関に強烈な圧力をかけ、首都モスクワを含む主要都市の病床に空きはほぼないという。ミハイル・ムラシュコ保健相は12日の閣議で、国内の入院患者約235,000人のうち、約11%が重篤な状態と説明した。
ロシアの累計感染者数は780万件を超え、これまでに21万人以上の死亡が確認された。しかし、州政府の統計機関やシンクタンクなどによると、コロナウイルスが死因と見なされなかった死亡者は非常に多く、実際の累計死亡者は40万人を上回っている可能性があるという。
ロシア政府はワクチン接種の低迷が陽性者と死亡者の増加を後押ししていると述べ、国民にスプートニクVまたは1回接種タイプのスプートニク・ライトを速やかに接種するよう促した。
保健当局のまとめによると、国内で少なくとも1回ワクチンを接種した人は10月8日の時点で人口の約33%、接種を終えた人は30%に届いていないという。
ウラジーミル・プーチン大統領は12日、新たに選出された議会議員との会談の中でワクチンの重要性をあらためて強調し、接種の加速に協力するよう促した。「私たちは辛抱強く、そして粘り強く国民と対話し、コロナウイルスを抑えるためにはワクチン接種が欠かせないということを説明しなければなりません...」
感染の急増に伴い、国内の一部地域では大規模な公開イベントを制限し、ワクチン接種を終えた人、コロナから回復した人、72時間以内の検査で陰性と診断された人以外の飲食店利用を禁じている。
しかし、首都モスクワやサンクトペテルブルクを含む主要都市はほとんど制限を課しておらず、マスク着用ルールも非常に緩いと伝えられている。