◎最大都市シドニーの住民は3カ月以上続いたロックダウンの終了を盛大に祝い、街に繰り出した。
10月11日、オーストラリアの最大都市シドニーの住民は3カ月以上続いたロックダウンの終了を盛大に祝い、街に繰り出した。
現地メディアによると、パブやバーの前には長蛇の列ができたという。
ニューサウスウェールズ州(NSW)政府は今年6月、デルタ株の感染拡大に伴い、世帯間の交流や移動を厳しく制限した。
しかし、コロナワクチンの接種率が連邦政府の目標値に達したため、ほとんどの制限を緩和した。
緩和に伴い、レストラン、カフェ、バー、ジム、ネイルサロン、理髪店、その他の小売店は100日以上ぶりに営業を再開した。
保健当局のデータによると、NSWの16歳以上のワクチン接種完了率は70%を超えたという。州政府は16歳以上の接種完了率80%以上でさらに制限を緩和する予定。少なくとも1回接種した人は90%を超えている。
NSWのドミニク・ペロテット州首相は11日の記者会見で、ワクチン接種の加速と住民の努力を称賛した。「多くの住民がマスクを着用してワクチン接種センターに足を運びました。その結果、NSWは自由を得たのです」
ペロテット州首相はデルタ株への警戒を続けると強調したうえで、医療体制を強化しながら万一の事態に備えることが重要だと述べた。「恐らく患者は増えると思います。私たちはこの100日間で得た教訓を活かさなければなりません...」
NSWはワクチン接種の有無をチェックするシステムを導入しておらず、企業や個人の裁量に任せている。
連邦政府は先月、出入国時のワクチン接種有無をチェックするパスポートシステムを導入すると発表したが、国内で導入するかどうかはまだ明らかにしていない。出入国チェックは11月末頃に導入される可能性が高いと伝えられている。
シドニーの感染拡大は6月下旬頃から始まり、これまでに数万件の陽性が報告された。デルタ株はNSWからビクトリア州や首都キャンベラに拡大し、多くの主要都市が封鎖に追い込まれた。
シドニーの陽性者数はここ数週間減少傾向にあるが、第二の都市メルボルン(ビクトリア州)はまだピークに達していないと考えられている。保健当局によると、ビクトリア州の10月11日の陽性者は1,612件、8人の死亡が報告された。
キャンベラは今週末、ビクトリア州は10月末までには目標接種率に達する見込みと伝えられている。
オーストラリアのワクチン接種は他の主要先進国に比べると比較的ゆっくりスタートしたが、デルタ株の蔓延で多くの市民がワクチン接種センターに殺到し、接種率を押し上げた。少なくとも1回接種した人は10月11日時点で人口の約68%、接種を終えた人はまもなく50%に到達する。
連邦政府は今月、接種率がさらに上昇すれば、海外で生活するオーストラリア人の入国に対する制限を緩和する可能性があると発表した。