◎国内で働くすべての労働者は、10月15日から職場でのグリーンパスポート提示を義務付けられる。
10月9日、イタリアの首都ローマで政府のコロナ規則に反対する抗議デモが開催された。現地メディアによると、一部の暴徒化した抗議者が労働組合の事務所に押し入り、警察の治安部隊と衝突したという。
国内で働くすべての労働者は、10月15日から職場でのグリーンパスポート提示を義務付けられる。規則に従わない者は雇用主から罰金を科される可能性がある。
公共部門で働く労働者はパスなしで5回出勤すると停職処分を受ける可能性がある。
イタリア議会はすでに国内の公共交通機関、バス、国内線、美術館、劇場、ジム、屋内レストランなどを利用する際のグリーンパス提示を義務付けている。
<イタリアのグリーンパス取得条件>
・ワクチン接種を終えた人。
・過去6カ月以内に少なくとも1回ワクチンを接種した人。
・コロナウイルスから回復したことを証明できる人。
・過去48時間以内の検査で陰性を証明できる人。
現地メディアによると、抗議者たちはローマのポポロ広場で警察当局の許可を得たデモを行ったという。その後、一部の暴徒化した抗議者たちは市街地で無許可の行進を行い、警察と激しく衝突した。
抗議者たちはマリオ・ドラギ首相のいるキージ宮殿に続く通りを突き進み、警察とにらみ合ったのち、衝突した。警察は9日の声明で、「ネオファシストグループが暴動の背後にいることは明らか」と述べた。
キージ宮殿の目の前に迫った一部の抗議者は非暴力を示すために両手を上げ、「自由!」と連呼した。ある抗議者は「仕事を奪うな」と書かれた旗を振り回し、「ドラギ(首相)、去れ!」と叫んだ。
地元のRai State TVによると、デモの主催者は少なくとも10,000人が参加したと主張したという。他のメディアは、抗議者の中にネオナチと思われる極右グループが混ざっていたと報じた。
カルロ・シビリア内相は9日の声明で、「ネオファシストグループが暴動の背後にいることは明らかであり、暴力はいかなる理由があろうと許されない」と述べた。
現地メディアによると、金属棒で武装した数人の抗議者がイタリア労働総同盟(GGIL)の本部に押し入り、事務所の机やイスを壊したという。GGILはグリーンパス規則を支持し、一部の保守的な団体から非難されていた。
ドラギ首相は9日、コロナワクチンキャンペーンをさらに加速させると誓った。
ドラギ首相は、「自分の考えを示す権利で攻撃や脅迫を正当化することはできない」と述べた。
保健当局のまとめによると、国内でワクチンを少なくとも1回接種した人は人口の約76%、接種を終えた人はまもなく70%に達するという。12歳以上で接種を終えた人は約80%。