◎政府当局は声明で、16日夜に南東部の都市グルノーブル近くのラン=アン=ヴェルコールのワクチン接種センターが破壊されたと述べた。
フランスの現地メディアによると、政府の厳しいコロナウイルス対策に反対する抗議が続く中、ワクチン接種センターが何者かに破壊されたという。
政府当局は声明で、16日夜に南東部の都市グルノーブル近くのラン=アン=ヴェルコールのワクチン接種センターが破壊されたと述べた。
翌日、現地メディアは南西部ビアリッツ近くのウルリューニュ村にある接種センターにも何者かが押し入り、施設を破壊し火を放ったと報じた。
エマニュエル・マクロン大統領は先日、全ての医療従事者に9月15日までにコロナワクチンを接種するよう命じ、国内のレストラン、バー、病院、ショッピングモール、公共交通機関、飛行機などを利用する際にはコロナパスポートが必要になると発表した。
<コロナパスポートの取得条件>
・ワクチン接種を終えた人。
・最近コロナから回復したことを証明できる人。
・検査で陰性と診断され、検査結果を証明できる人。
AFP通信などによると、17日にパリで開催された反ワクチン抗議には数万人が参加したという。
一部の専門家は、政府は国民の権利と選択する自由を侵害していると非難した。
16日夜に破壊されたラン=アン=ヴェルコールの接種センターには、ワクチン接種に反対する落書きが残されていたと伝えられている。
一方、17日のパリの抗議に参加した国民議会のマルティーヌ・ウォンナー議員は抗議者たちに、「政府のコロナ対策に賛成した議員の事務所を包囲するよう」促した。
ウォンナー議員は以前、メッセンジャーRNAワクチン(ファイザーワクチン)を「遺伝子組み換えドラック」と呼び、「有効なワクチンは中国人のものである」と主張し、「マスクは何の役にも立たない」と述べ、物議を醸した。同氏は18日に野党グループを解雇された。
フランス政府は新しい対策を支持した議員に対する誹謗中傷や暴力に直面しているが、先週の計画発表以来、何十万もの人々がワクチンを接種した。
政府のコロナ対策をサポートする専門家会議は先週、今後数カ月以内に第四波が発生する可能性があると警告した。
保健当局のまとめによると、フランスの7月18日の新規陽性者数は12,532件、死亡者は5人だったという。新規症例は上昇傾向にあるが、死亡者は3月のピーク以来、減少し続けている。少なくとも1回ワクチンを接種した人の割合は人口の53%、接種を終えた人は40%。
<接種数/1回接種した人の割合(人口)/7月19日時点>
アメリカ:3億3,800万回/55%
イギリス:8,200万回/68%
ドイツ:8,400万回/60%
イタリア:6,200万回/61%
フランス:6,300万回/53%
カナダ:4,400万回/70%
日本:7,000万回/34%
中国:14億6,000万回/47~52%(推定)
インド:4億500万回/23%
イスラエル:1,100万回/66%
世界:36億6,000万回/26%
アジア:23億回/27%
北米:4億6,700万回/46%
ヨーロッパ:5億9,100万回/45%
EU:4億2,700万回/56%
南米:2億3,10万回/39%
アフリカ大陸:5,900万回/3%