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▽ガイアナとベネズエラは係争地エセキボ地域の領有権を争っている。
ベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images)

南米ガイアナのアリ(Irfaan Ali)大統領は1日、隣国ベネズエラの沿岸警備隊巡視艇が、米エクソンモービル社が管理する沖合石油鉱区の生産船に接近し、領海内に侵入したと明らかにした。

ガイアナとベネズエラは係争地エセキボ地域の領有権を争っている。

エセキボは石油資源が豊富で、過去数十年ガイアナの支配下に置かれている。その面積はガイアナの国土の7割近くを占める。

ベネズエラのマドゥロ(Nicolás Maduro)大統領はガイアナがイギリスの植民地であった1899年にイギリス、ロシア、米国が国境を決めて以来、「ガイアナがエセキボを盗んだ」と繰り返し非難してきた。

ベネズエラに近い北西部の油田ではエクソンの探査が完了しておらず、このような状態が続いている。

アリ氏は声明で、「この領海侵犯の間、ベネズエラ船は我々の排他的水域内にある様々な資産に接近した」と述べた。

ベネズエラ政府はアリ氏の発表を否定。「巡視艇は国際法に基づく境界画定中の海域で活動している」と主張した。

またベネズエラ政府はガイアナがベネズエラの主権を犯していると非難。アリ氏の声明を「とんでもない偽情報」と呼んだ。

ガイアナ政府は駐ベネズエラ大使を召喚、抗議した。

マドゥロ政権は23年末、エセキボに対するベネズエラの領有権主張の是非を問う国民投票を実施。マドゥロ氏は95%が賛成票を投じたことを受け、エセキボに対する主張を強化し、ガイアナからエセキボを取り戻すと誓った。

エクソンはガイアナ沖で日量64万5000バレルの石油を生産している。

マドゥロ氏はこの地域を武力で併合すると警告している。

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