◎密輸業者はクイーンズランド州の沖合数百キロの地点に母船を止め、そこからスピードボートでコカインを2回に分けて陸地に運び込もうとした。
オーストラリアの警察当局は2日、クイーンズランド州沖でコカイン2.3トンを押収し、13人を逮捕したと明らかにした。
それによると、1回の摘発量としては過去最多。末端価格は7億6000万豪ドル(740億円)。
連邦警察は声明で、「これは1100万回以上の路上取り引きを行える量であり、過去最大の押収量であった」と述べた。
捜査当局はブリスベンで記者会見を開き、「これは南米諸国に拠点を置く正体不明の麻薬カルテルが製造したものだ」と明らかにした。
それによると、摘発は11月30日と12月1日に行われたという。
当局はコマンチェロ(Comancheros)というギャングがコカインの密輸を計画しているという密告を受け、1ヶ月ほど前に捜査を開始した。
当局によると、密輸業者はクイーンズランド州の沖合数百キロの地点に母船を止め、そこからスピードボートでコカインを2回に分けて陸地に運び込もうとしたという。
最初の船は海上で故障、2隻目は11月30日に浅瀬で座礁した。当局が乗り込むまでの数時間、容疑者たちは海上で足止めされたという。
母船は国際水域に停泊していたため、捜査を免れた。
オーストリア放送協会(ABC)によると、当局は過去に1トン以上のコカインを押収したことがある。1回の摘発量が2トンを超えたのは初めてとのこと。
逮捕された13人はコカインを密輸した罪に問われており、2日に出廷する予定。最高刑は終身刑である。
当局によると、岸でコカインの到着を待っていた者も逮捕されたという。このうち数人は18歳未満で、全員オーストラリア人とのこと。身元は明らかにされていない。