◎軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダン、紅海沿岸の都市ポートスーダン(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダン中部アルジャジラ州で暴力が激化し、数千人が避難を余儀なくされている。現地メディアが24日に報じた。

それによると、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が同州の一部地域を占領し、多くの市民を殺害したり、誘拐したりしているという。

紅海沿岸の都市ポートスーダンに避難した女性はAP通信の取材に対し、「2週間前に集落が占領されたため、子供と一緒に徒歩で避難した」と語った。

また女性は「RSFは女性、子供、男性、高齢者など、集落のあらゆる人を殺し、家を焼き、家畜を略奪した」と述べた。

軍事政権とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の5割強にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人以上が死亡、少なくとも1160万人が避難を余儀なくされ、うち310万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

アルジャジラ州の暴力は最新のエスカレーションのひとつである。軍政はコメントを出していない。

ポートスーダンに避難している別の母親はAPに、「自分たちの集落では拷問が横行し、多くの女性が夫の目の前でレイプされ、逆らった男性は処刑された」と語った。

スーダン難民の大半が女性である。国連は難民が増え続ける中、支援を維持するのに苦労している。

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