◎1980年代生まれのフィンランドとナイジェリアの国籍を持つ5人が取り調べを受けている。
北欧フィンランドの警察当局は21日、アフリカ西部・ナイジェリアの南東部で発生した暴力事件に関連し、5人の容疑者を逮捕したと発表した。
それによると、1980年代生まれのフィンランドとナイジェリアの国籍を持つ5人が取り調べを受けているという。身元と認否は明らかにしていない。
フィンランドのメディアは警察関係者などの話しとして、「この5人は旧ビアフラ共和国の分離独立に関連する暴動に関与した疑いがある」と伝えている。
旧ビアフラ共和国をめぐるナイジェリアの「ビアフラ戦争(1967~70年)」では数万人が死亡、その後の大飢饉で100万人以上が餓死したと推定されている。
この戦争はビアフラ側の無条件降伏で終結した。
フィンランドのメディアによると、逮捕された5人のうち1人はビアフラ国家の樹立を要求する分離主義勢力のリーダー格とみられる。
公共放送YLEは21日、「5人はフィンランドからSNSなどを使って、ナイジェリア南東部で市民や公的機関に対する暴力やその他犯罪を引き起こすよう煽った疑いがある」と報じた。
ビアフラの反政府勢力は南東部地域で新たな独立国家の樹立を推し進めるため、警察署などを何度も襲撃。この数年で一般市民、警察官や陸軍兵士など、500人近くが死亡したと推定されている。
ビアフラの反政府勢力は独立国家の樹立だけでなく、国家反逆罪とテロ容疑で逮捕・起訴されている指導者の釈放を求めている。