◎この事故は中部ラリサで昨年2月末に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡。同国史上最悪の鉄道事故となった。
ギリシャの鉄道運営事業社ヘレニック・トレインは13日、昨年2月の列車衝突事故に関連して、2台の列車を同じ線路に誤って誘導した駅長を停職処分とし、懲戒手続きを開始したと明らかにした。
この事故は中部ラリサで昨年2月末に発生。350人以上を乗せた旅客列車と貨物列車が正面衝突し、57人が死亡。同国史上最悪の鉄道事故となった。
事故原因は駅長が線路のポイント切り替えを行わなかったためとされている。
ヘレニック・トレイン社によると、別の駅の別の駅長と両列車の運転士はすぐに間違いに気づき、ブレーキをかけたものの、間に合わなかったという。
この事故により、鉄道インフラの脆弱さと人員不足が明らかになり、全国各地で抗議デモが発生。首都アテネを含む都市部で暴動に発展した。
ヘレニック・トレイン社は声明で、「複数の安全対策を含む規則を厳格に遵守することが、鉄道交通の安全と円滑な運営を支える要石である」と述べた。
また同社は「ヒューマンエラーを回避し、サービスを向上させるため、職員の教育をさらに強化している」とした。
同社の労働組合も声明を出し、犠牲者に哀悼の意を表したうえで、会社と連携して同じような事故やミスを起こさないようにすると表明した。