◎タイは2022年にアジアで初めて大麻を合法化した。
タイの首都バンコクで16日、大麻を非合法化するという保健省の計画に抗議する集会が開かれ、数十人が参加した。
大麻はタイの観光産業や農業に活気を与え、何千もの大麻店を生み出したが、規制が不十分なため、子供が大麻を使用したり、犯罪を助長するようになった。
保健省は今年2月、嗜好用大麻を禁じる法案を速やかに提出するよう内閣に勧告。タウィーシン(Srettha Thavisin)首相は先週、年内に大麻を非合法化することを望んでいると発言した。
タイは2022年にアジアで初めて大麻を合法化した。
バンコク郊外の保健省ビルに集まった約30人が政府の計画に反対し、保健相に陳情書を提出した。
政府がパブリックコメントのために公表した草案には「娯楽または快楽のための大麻使用は6万バーツ(約25万円)の罰金刑に処される」と書かれている。
医療用の使用は認めるとしているが、どのように管理するかなど、詳細は明らかにされていない。
陳情書を提出した男性は記者団に対し、「大麻は適切に管理すべきだが、だからといって再び非合法の麻薬に再指定する必要はない」と語った。
また男性は「多くの観光客が大麻目的でこの国を訪れていることを忘れてはならない」と訴えた。
保健相の報道官は声明で、「大麻が再び非合法化されれば、使用したり、所持した者は刑事罰に問われることになる」と述べたが、法案の提出時期には言及しなかった。
元陸軍総司令官であるプラユット(Prayut Chan-O-Cha)前首相は2019年の総選挙で大麻産業を確立すると全国の農家に約束し、票を集めた。