◎政府は対外債務に支払いに苦労し、デフォルトの可能性も指摘されていた。
2022年7月29日/パキスタン、南西部バルチスタン州郊外(Getty Image/AFP通信)

国際通貨基金(IMF)は29日、パキスタンに対する融資30億ドルのうち、残り11億ドルの送金を承認したと明らかにした。

パキスタンは史上最悪の経済危機に対処すべく、IMFにさらなる融資を求めている。

パキスタンは2022年夏、壊滅的な洪水に見舞われ、300億ドル以上の経済損失を被った。この洪水では1800人近くが死亡、国土の3分の1が冠水被害に見舞われた。

それ以来、政府は対外債務に支払いに苦労し、デフォルトの可能性も指摘されていた。

IMFは救済条件として、補助金の削減などを求めていた。これは物価、特にエネルギー価格の高騰を招き、国民を怒らせた。

政府は財政健全化の一環として増税も実施。これも不評であった。

IMF理事会はパキスタン政府の政策努力が経済の安定回復への道を切り開いたと評価している。

IMF理事会の報道官は声明で、「消費者物価指数(CPI)は依然として高いものの、政府の努力が功を奏し、下がり始めている」と述べた。

一方、財務省は先月、「IMFによる30億ドルの融資が完了した後、新たに長期融資を求める予定である」と明らかにしていたものの、具体的な金額には言及しなかった。

地元メディアは関係者などの話しとして、「IMFに最大80億ドル規模の新たな救済を求める可能性がある」と伝えている。

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