◎カーン被告率いるパキスタン正義運動(PTI)の議員が35~40%近くの議席を獲得する勢いだ。
パキスタン、東部ラホールで開催された野党集会、カーン元首相(K.M. Chaudary/AP通信)

パキスタンで8日に行われた総選挙の開票作業が進み、東部パンジャブ州の刑務所に収監されているカーンImran Khan元首相の生成AIが勝利を主張。昨年亡命先の英ロンドンから帰国したシャリフ(Nawaz Sharif)元首相もこれに負けじと勝利を主張した。

選管によると、カーン氏率いるパキスタン正義運動(PTI)の議員が35~40%近くの議席を獲得する勢いだ。

カーン氏のAIは「パキスタン国民の勝利、ありがとう」と主張。支持者に祝賀パーティーを開くよう呼びかけた。

しかし、シャバズ・シャリフ(Shehbaz Sharif)前首相の兄であるシャリフ氏も自身の政党が第1党になったと主張。他の政党に連立を組むよう要請した。

パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派はPTIを支持する議員に大きく後れを取っている。

地元メディアによると、単独過半数を獲得する党はいない模様。

カーン氏のAIはビデオメッセージの中で、「シャリフ政権は我が党を弾圧しようとしたが、国民はそれを許さなかった。圧倒的勝利だ」と語った。

中露寄りのカーン氏は2022年に弾劾されて以来、4つの刑事事件で有罪判決を受けている。刑期は合計34年だ。

カーン氏は150件以上の訴訟を抱えており、裁判は10数年続くと予想されている。

PTIを支持する議員の勝利は予想外であり、ほとんどの専門家が核兵器を保有する軍の支援を受けるシャリフ派の勝利を予想していた。

しかし、PTIは選挙への出馬を禁じられているため、公認政党ではなく、厳密にはシャリフ派が第1党となる。

政治的駆け引きはすでに始まっており、シャリフ派が連立政権を組めるかどうかに注目が集まっている。

シャリフ氏は9日の演説で単独過半数が難しいことを認め、他の政党に連立交渉に参加するよう促した。

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