◎犯行声明を出した組織は確認されていないが、アフガンに拠点を置くTTP(パキスタンのタリバン運動)に疑いの目が向けられている。
2022年12月18日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州の警察署前(Getty Images/AFP通信)

パキスタンの武装勢力が北西部カイバル・パクトゥンクワ州の警察本部と軍施設を襲撃・銃撃戦となり、治安要員5人とテロリスト5人が死亡した。警察当局が15日、明らかにした。

同州デライスマイルカーンの警察署では3日前に自爆テロが発生。警察官23人が死亡、32人が重軽傷を負ったばかりである。

地元メディアによると、正体不明の武装勢力はデライスマイルカーンの警察本部を急襲し、銃撃戦に発展。警察官3人が死亡し、3人が重傷を負ったという。

その数時間後、武装勢力がアフガン国境近くの軍施設を攻撃し、兵士2人が死亡、5人が負傷した。

州警察の担当官は地元メディアの取材に対し、「警察本部と軍施設の銃撃戦で武装勢力の戦闘員5人を射殺し、逃亡した10数人を追跡している」と語った。

犯行声明を出した組織は確認されていないが、アフガンに拠点を置くTTP(パキスタンのタリバン運動)に疑いの目が向けられている。

12日の警察署自爆テロではTTPの系列組織とされるイスラム過激派TJP(Tehreek-e-Jihad Pakistan)が犯行声明を出している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。

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