◎この口論はドイツを含むEU各国がアフリカ・中東・アジア系移民の急増に困惑し、対応を協議する中で繰り広げられた。
テスラ社のイーロン・マスクCEO(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

ドイツ政府とX(旧ツイッター)の所有者であるマスク(Elon Musk)氏が9月30日、激しく罵り合った

マスク氏は29日午後、移民とドイツの人道支援団体が船に乗っている動画を共有。この動画は移民受け入れに反対する極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が最初に投稿した。

マスク氏はAfDを称賛したうえで、こうツイートした。「ドイツ国民はこのことを知っていますか?」

ドイツ外務省はこれに直接返信した。「もちろん」

マスク氏はこれに対し、「ドイツ国民が地中海で航行不能に陥った船から亡命希望者を救助するNGOを支持しているかどうかは疑わしい」とツイートした。

AfDによると、動画に登場するドイツの人道支援団体が所有する船はイタリア近海で活動し、移民をイタリアに移送する手伝いをしたという。

マスク氏はこうツイートしている。「どうしてドイツの船は救助した移民をイタリアに送るの?これはとんでもない間違い、主権侵害では?」

「つまり、ドイツ外務省はこれを認識しているわけだ。興味深い。この海上作戦は侵略的な雰囲気を漂わせていますね」

国際海洋法は「海上で遭難者を発見した場合、即救助し、最も近い安全な場所に運ばなければならない」と定めている。

この口論はドイツを含むEU各国がアフリカ・中東・アジア系移民の急増に困惑し、対応を協議する中で繰り広げられた。

ドイツ全土の都市や地域社会は移民を全面的に受け入れるという中央政府の方針に懸念を示し、幼稚園や学校の体育館を含む移民の一時避難所が圧倒的に不足していると警鐘を鳴らしている。

今年1~8月の間にドイツに亡命を申請した移民は22万人を超えた。昨年1年は約24万人であり、今年はこれを大幅に上回るとみられる。

2015~16年のシリア難民危機の際には100万人以上がドイツに亡命を申請した。

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