◎この地滑りで民家少なくとも50軒が全壊した。
エクアドル政府は28日、南部チンボラソ県アラウシ村で発生した地滑り災害について、これまでに8人の死亡を確認し、60人以上が行方不明になっていると報告した。
アラウシ村は首都キトの南方約300kmに位置する。
当局によると、この地滑りで民家少なくとも50軒が全壊したという。救助隊は28日に6歳の少女の遺体を収容した。
AP通信の取材に応じた救助隊員は「少女の遺体は5m程の深さに埋まっていた」と語った。
救助隊は重機を投入して行方不明者を探している。
地元メディアは専門家の話を引用し、「被災地に流れ込んだ土砂は200万立法メートルと推定され、3階建て住宅も完全に埋まってしまった」と報じた。
捜索活動には地元のボランティアも参加している。救助隊は陸軍、消防、警察、赤十字の職員で構成されている。
地元メディアによると、アラウシ村は大雨の影響を受けやすい地域のひとつに分類され、政府は先月末に住民に避難を呼び掛けていたという。避難した人もいたが、そうでない人もいた。
地元メディアの取材に応じた男性は、「体の不自由な母親と一緒に県内の別の町に避難していたため、難を逃れた」と語った。
この男性の自宅は無事だったものの、友人が被災したという。