◎公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)によると、発電所周辺の放射線量に変化はなく、現時点で放射能漏れの恐れはないという。
スウェーデンの原子力発電所を運営するOKGは9日、南東部オスカルスハムンにあるオスカルスハムン原子力発電所の3号機で不具合が発生し、緊急停止したと報告した。
公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)によると、発電所周辺の放射線量に変化はなく、現時点で放射能漏れの恐れはないという。
OKGの広報担当はSVTの取材に対し、「3号機のタービンが停止し、外部の送電網から切り離された」と説明した。
電力会社によると、停電は発生していないという。3号機への電力供給は予備電源に切り替えられた。
原子炉内の核燃料を冷やすためには電力が必要である。
欧州の電力取引所であるノルドプール(Nord Pool)は声明で、「オスカルスハムン原発3号機が運用を再開する時期は未定であり、24時間以内に詳細情報を得られると期待している」と述べた。
OKGによると、この原子炉は世界最大級の沸騰水型原子炉とのこと。1980年に建設工事が始まり、1985年に運用を開始した。
この原発には3基原子炉があったが、2基の廃炉が決まり、現在運用しているのは3号機のみ。
スウェーデンには首都ストックホルム北部のフォルスマルクと南部リングハルスの2カ所に原発がある。
リングハルス原発の2基のうち1基は定期点検で停止中。来年1月末に稼働する予定。