◎少なくとも15人の行方が分からず、死者はさらに増える可能性が高い。
バングラデシュ当局は27日、北部ポンチョゴル県の河川でヒンズー教の巡礼者を乗せたボートが転覆した事故について、さらに多くの遺体を収容し、累計死者は66人に達したと報告した。
県当局者によると、少なくとも15人の行方が分からず、死者はさらに増える可能性が高いという。
このボートにはおよそ100人が乗船していたとみられ、25日に市内のヒンズー教寺院から戻る途中、転覆したと報告されている。
地元メディアが公開したビデオ映像には、人々を乗せたボートがフラフラと進む様子が映っていた。目撃者によると、転覆直前、川岸にいた人々が船頭に「慎重に進まないと危ないぞ」と呼びかけていたという。
地元警察は24時間体制で捜索を続けるとしている。
ヒンズー教徒たちは来月行われる宗教祭「ドゥルガー・プジャ(Durga Puja)」に先立ち、市内の寺院に足を運んだと伝えられている。
祭りの期間中、全国の約3万2000の寺院や施設にヒンズー教の女神「ドゥルガー(Durga)」の像が設置され、多くの巡礼者が礼拝に訪れる予定だ。
政府は共産主義者が祭りを妨害する可能性があるとし、寺院や施設周辺の警備を強化するよう命じている。
バングラの人口は約1億6000万人。人口に占めるヒンズー教徒の割合は約8%、大多数はイスラム教徒である。
ボートとフェリーはバングラの主要な移動手段のひとつで、大きな事故を何度も起こしている。昨年のボート転覆事故では少なくとも34人、フェリー火災では40人近くが死亡している。