◎ケニアの地方都市では家畜と水をめぐる争いが後を絶たず、暴力が蔓延している。
ケニアの牛飼い(Getty Images)

ケニアの警察当局は25日、北部トゥルカナで牛泥棒とみられる盗賊が警察官と民間人を襲撃し、少なくとも11人を殺害したと発表した。

トゥルカナの地元警察によると、盗賊は郊外の集落を襲撃し、警察官8人、民間人2人、集落の首長を殺害したという。

地元警察は「盗賊は警察を攻撃する前に、集落の家畜を盗んだ」と説明している。

ケニアの地方都市では家畜と水をめぐる争いが後を絶たず、暴力が蔓延している。

ケニアを含む東アフリカでは数十年に一度と呼ばれる大干ばつが進行中である。国連によると、多くの地域が4期連続で雨期を逃し、数百万頭の家畜が死に、田畑は枯れ果てている。

盗賊は食料と水を確保するために集落を襲う。世界食糧計画(WFP)によると、東アフリカの市民2000万人が飢餓に直面し、国際社会の支援が滞れば、目も当てられない大飢饉が発生する可能性があるという。

トゥルカナの警察はこの攻撃を「非道」と糾弾し、事件に関与した者をひとり残らず捕らえると誓った。

また警察は、この地域の取り締まりを強化し、事件が発生した集落に警察官を追加配備するとした。

トゥルカナでは先月にも同様の事件が発生しており、牛泥棒の攻撃で民間人少なくとも7人が死亡。遺体は黒焦げの状態で発見された。

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