◎カラカルパクスタンはウズベクの自治共和国であり、望むのであれば、住民投票によって分離独立できる。
ウズベキスタン政府は2日、西部の自治共和国・カラカルパクスタン共和国で憲法改正国民投票に反対する抗議デモが過熱したことを受け、非常事態を宣言した。
ミルジヨエフ(Shavkat Mirziyoyev)大統領は2日深夜の声明でカラカルパクスタンに非常事態宣言を発令した。期間は8月2日まで。
またミルジヨエフ氏は2日にカラカルパクスタン入りし、自治共和国の権限を弱める憲法改正案を破棄すると約束した。
ウズベク当局によると、1日にカラカルパクスタンの首都ヌクスで行われた抗議デモは暴動に発展し、一部のデモ隊が政府庁舎を襲撃したため、警察が介入したという。
カラカルパクスタンはウズベクの自治共和国であり、望むのであれば、住民投票により分離独立できる。
ミルジヨエフ政権が提案した憲法改正案はカラカルパクスタンの主権や分離独立の権利に言及しておらず、抗議デモを引き起こした。
大統領府は声明で、「ミルジヨエフ氏はカラカルパクスタンの地位に関す文章を見直す」とした。
カラカルパクスタン政府によると、当局は2日の抗議デモを主導した指導者と市民数人を拘束したという。
同政府は声明の中で、「挑発者は国家機関を占拠し、社会を分裂させ、ウズベクの不安定化を試みた」と述べている。
ミルジヨエフ氏は今回の憲法改正案で市民の権利を強化し、大統領の任期を5年から7年に延長することなども提案している。
この改正案が支持さえれば、ミルジヨエフ氏の任期はリセットされ、さらに2回選挙に立候補できるようになる。