◎プーチン大統領は反抗的な国にルーブルを買わせ、ルーブルでのみ天然ガスを販売すると宣言した。
2022年3月24日/ブリュッセルのEU本部、バイデン大統領とEU首脳(Olivier Matthys/AP通信)

EU首脳は24日、プーチン大統領が非友好的な国に対し、天然ガスの支払いをルーブル払いでしか認めないと脅迫したことに「とんでもない!」と反論し、ユーロ建てで対応すると誓った。

スロベニアのヤンサ首相は、「ルーブルで払う人はいない」と述べた。

ドイツのショルツ首相は「とんでもない!」と言い、元欧州中央銀行総裁であるイタリアのドラギ首相も「ロシアは通貨の何たるやを知らない」と申し出を却下した。

プーチン大統領は今週、欧米のロシア経済と外貨準備をターゲットにした経済制裁に抵抗する考えを表明した。プーチン大統領によると、西側は通貨ルーブルの信頼性に事実上線を引き、ルーブルの信頼に傷をつけたという。

そこでプーチン大統領は反抗的な国にルーブルを買わせ、ルーブルでのみ天然ガスを販売すると宣言した。

経済学者はこの措置を、西側の経済制裁の影響で暴落したルーブルを支える取り組みのひとつと指摘している。

しかし、EUの複数の首脳は「このような要求は天然ガス契約を根本的に変え、無効にするだろう」と警告した。

ロシアの化石燃料に依存しているドイツのショルツ首相は、「世界には契約というものがあり、支払う通貨も契約の一部である」と述べた。「つまり、契約は出発点なのです...」

イタリアのドラギ首相は、「もしプーチンがこの計画を押し通すなら、我々はそれを契約違反とみなす」と述べたが、ロシアの天然ガスから卒業するかどうかは明らかにしなかった。

一方、ベルギーのデクロー首相は欧州のエネルギー価格が高騰していることを考慮すると、契約の見直しを検討すべきかもしれないと示唆した。「ルーブル建てかユーロ建てかにかかわらず、取引価格も含めた契約変更について話し合うことはできると思います...」

EUは発電、暖房、産業用に使われる天然ガスの90%を輸入しており、ガスの40%近くをロシアに依存しているため、対応を誤れば「とんでもない」では済まされない事態に発展する可能性がある。

厳しい経済制裁の影響でルーブルは急落している。プーチン大統領はあらゆる手段を駆使してルーブルを支え、天然資源だけでなく石油や食糧の兵器化も視野に入れている可能性がある。

プーチン大統領は各国がルーブルを求めることを想定し、中央銀行に必要な手続きを進めるよう命じた。

しかし、一部のアナリストはそれがうまくいくかどうかを疑問視している。

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