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米国がニカラグアへの追加制裁示唆、コーヒー輸入に影響を与える可能性も

オルテガ政権は長年にわたり野党勢力への弾圧や権力集中を進めてきたが、今回の発言は事実上の一党支配体制を明確にするものとして国際社会の批判を招いている。
ニカラグアのオルテガ大統領(右)と妻のムリジョ副大統領(Alfredo Zuniga/AP通信)

米国が中米ニカラグアに対し新たな経済制裁や関税措置を発動した場合、米国内のコーヒー価格が一段と上昇する可能性があるとの見方が、コーヒー業界や市場関係者の間で広がっている。背景にはニカラグアの独裁者であるオルテガ(Daniel Ortega)大統領が今後選挙を実施しない方針を表明したことを受け、米政府が対抗措置を検討するとの観測がある。

オルテガ政権は長年にわたり野党勢力への弾圧や権力集中を進めてきたが、今回の発言は事実上の一党支配体制を明確にするものとして国際社会の批判を招いている。ルビオ(Maro Rubio)米国務長官はオルテガ氏の発言後、「これまで通りの関係は期待すべきではない」と述べ、ニカラグアに対して何らかの対応を取る可能性を示唆した。

ニカラグアは世界有数のコーヒー生産国ではないものの、コーヒーは同国の主要輸出品の一つであり、米国は輸出先として最大の市場である。米農務省によると、ニカラグア産コーヒーの輸出量の約35%が米国向けで、年間輸出額は約5億ドルに上る。仮に輸入制限や高関税が導入されれば、小規模農家を中心に大きな打撃となる一方、米国の供給にも影響が出る可能性がある。

市場関係者は、米国のコーヒー市場はこの数年、主要生産国の天候不順や供給不足の影響で需給が逼迫していると指摘する。こうした状況でニカラグア産コーヒーの流通が滞れば、調達コストの上昇が焙煎業者や小売価格へ波及する恐れがある。米労働統計局によると、6月の全米の小売コーヒー価格は1ポンド当たり平均9.45ドル、過去10年間で最も高い水準にある。

全米コーヒー協会(NCA)は、コーヒーは国内で生産できない輸入依存品であるとして、貿易制限の対象から除外するよう政府に働きかけてきた。最近ではインスタントコーヒーを関税免除の対象に含めるよう求め、一定の成果を得たものの、外交上の制裁措置が優先されれば、新たな輸入規制が導入される可能性は否定できない。

米国では約3分の2の成人が毎日コーヒーを飲むとされ、生活必需品に近い存在となっている。物価高への国民の不満が続く中、コーヒー価格のさらなる上昇は家計への負担を強めるだけでなく、中間選挙を控える政権・与党にとっても政治的な課題となる可能性がある。

外交政策と生活コストが密接に結び付く今回の問題は、今後の米政府の対ニカラグア政策とともに市場の注目を集めている。

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