米国2026年8月中古住宅販売件数398万戸、14カ月ぶり低水準、ローン金利と価格上昇が重荷
最大の重荷となっているのが住宅ローン金利の上昇だ。
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米国の住宅市場で販売の低迷が続いている。全米不動産業者協会(NAR)が10日に公表した統計によると、2026年8月の中古住宅販売件数は季節調整済みで398万戸となり、前月から2.0%減少した。前年同月比でも1.2%減となり、販売ペースは14カ月ぶりの低水準に落ち込んだ。7月に続く減少で、3カ月連続のマイナスとなる。
最大の重荷となっているのが住宅ローン金利の上昇だ。30年固定型住宅ローン金利は6.76%まで上昇し、14カ月超ぶりの高水準となった。借り入れコストの上昇によって毎月の返済負担が増し、住宅購入を検討する消費者が市場から遠ざかっている。インフレへの警戒や金融政策をめぐる不透明感も、住宅購入を慎重にさせる要因となっている。
一方、住宅価格は下落していない。8月の中古住宅の中央値は42万9100ドル(約6600万円)と、前年同月比で1.6%上昇し、8月として過去最高を更新した。高い住宅価格と高金利により、住宅取得環境は一段と厳しくなっている。
ただし、供給面では変化が出ている。8月の市場在庫は162万戸で、前月比3.2%、前年同月比で5.9%増加した。現在の販売ペースに対する供給は4.9カ月分に達し、住宅不足が続いてきた米国市場で買い手側の交渉力が徐々に強まっている。住宅が売れるまでの期間も平均31日となり、売り手優位だった市場は転換点を迎えつつある。
それでも、初めて住宅を購入する層の割合は30%にとどまり、健全な市場の目安とされる40%を下回る。高金利と高価格の組み合わせが若年層や低所得層の参入を阻んでいるためだ。
今後、住宅ローン金利が低下しなければ、在庫の増加が価格調整につながる可能性もある。米住宅市場は供給不足による価格高騰から、需要不足による販売低迷へと局面を変え始めている。
