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イランがIAEAを批判、NPT脱退国が増える可能性を警告

IAEA理事会は9日、イランが核不拡散に関する義務に違反したとして、問題を国連安全保障理事会に報告する決議を採択した。
国際原子力機関(IAEA)のエンブレム(Getty Images)

イラン政府は10日、国際原子力機関(IAEA)がイランの核問題をめぐって国連安全保障理事会に付託する決議を採択したことを強く批判し、こうした「政治的な動き」が核拡散防止条約(NPT)から脱退する国を生み出す可能性があると警告した。最高指導者モジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)師の軍事顧問であるモフセン・レザイ(Mohsen Rezaei)氏が表明したもので、核開発をめぐるイランと国際社会の対立が一段と深まっている。

35カ国で構成されるIAEA理事会は9日、イランが核不拡散に関する義務に違反したとして、問題を国連安全保障理事会に報告する決議を採択した。IAEAはイランの核活動について監視と検証を続けてきたが、軍事衝突によって核関連施設が損傷するなど、査察を取り巻く環境は厳しさを増している。今回の決議は、イランの核計画をめぐる国際的な圧力をさらに強めるものとなる。

これに対しイラン側は、IAEAが中立的な核監視機関としての役割を逸脱し、政治的な判断によって圧力を加えていると主張した。レザイ氏はこうした対応が続けば、NPTに加盟して核兵器の拡散防止に協力すること自体が各国にとって不利益になりかねないとの認識を示した。イランがNPT体制そのものへの不満を明確にしたことで、核不拡散体制への影響も懸念される。

NPTは核兵器を保有する国の増加を防ぎながら、原子力の平和利用を認める国際的な枠組みである。イランも加盟国として核兵器を保有しない義務を負う一方、平和目的の原子力利用を受ける権利があると強調してきた。

イランの核活動をめぐっては、ウラン濃縮の規模やIAEAによる査察への対応などを巡り、欧米諸国との対立が続いている。

今回の決議を受け、今後の焦点は国連安保理がどのように対応するかに移る。イランが国際的な圧力に反発して核監視への協力をさらに制限すれば、核活動の実態を確認することが難しくなり、疑念が一層強まる悪循環に陥る可能性がある。

中東で軍事的緊張が続く中、IAEAとイランの対立は、核問題だけでなくNPTを中心とする国際的な核不拡散体制の安定性にも影響する問題となっている。

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