◎4月9日、セントビンセントおよびグレナディーン諸島のスフリエール山が噴火し、周辺住民16,000人以上が避難した。
2021年4月9日/セントビンセント・グレナディーン、スフリエール山(@MZ_COLLIS)

4月9日、セントビンセントおよびグレナディーン諸島のスフリエール山が噴火し、周辺住民16,000人以上が避難した。

噴火は現地時間9日の午前9時前に発生したと伝えられている。国家緊急事態管理機構(NEMO)によると、噴煙は高度10,000mに達し、30kmほど南に位置するアーガイル国際空港でも降灰を確認したという。

セントビンセントのラルフ・ゴンサルヴェス首相は、4月8日の時点で爆発的噴火が発生する可能性があると住民に緊急避難を呼びかけていたため、一部の住民は噴火前に避難を開始していた。

スフリエール山はセントビンセントの最高峰で、多くのトレッキング客に親しまれている人気観光地のひとつである。最新の噴火は、同国がイギリスから独立した1979年の4月と伝えられている。

ゴンサルヴェス首相は9日の記者会見で、「雨と火山灰の影響で視界が悪くなり、避難活動に遅れが生じています」と述べた。「住民はセントビンセンス島からグレナダ、ドミニカ、アンティグア・バーブーダのいずれかに避難します。各国政府との調整は完了しました」

西インド諸島大学の地質学者はBBCニュースの取材に対し、「8日の夕方頃に最初の噴火の兆候を確認しました」と述べた。「溶岩ドームが発生したため、まもなく噴火すると思いました」

2021年4月9日/セントビンセント・グレナディーン、周辺住民はバスで安全な場所に避難した(ロイター通信)

カリブ海でクルーズ船を運航しているカーニバルクルーズラインによると、政府の要請を受け次第、大型クルーズ船4隻をセントビンセント島に送るという。

同じくクルーズ船を運航しているロイヤルカリビアンは、4月8日に大型クルーズ船2隻を送ったと発表した。

ロイヤルカリビアンインターナショナルとセレブリティクルーズは9日の声明で、「セントビンセント島に船を送り、避難活動を支援しています」と述べた。

ゴンサルヴェス首相はクルーズ船内のコロナ感染予防対策について、「住民は乗船前にチームメディカルアドバイバーのチームのチェックを受けます」と述べた。「ワクチンを接種した人は乗船可能ですが、まだの人は危険エリア外のホテルに避難してもらいます」

当局によると、ワクチン接種を受けていない数千人はセントビンセント島にとどまる予定だという。

カーニバルクルーズラインは、クルーズ船の定員は1,500人ほどで、避難者の受け入れに同意した近隣諸国に順次出航する予定と述べた。

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