ニカラグア議会、野党を選挙から排除する憲法改憲案可決、オルテガ政権の権力集中進む
改正案には、反政府勢力が今後の選挙に参加することを事実上禁止する内容が盛り込まれており、ニカラグアの民主制度がさらに後退するとの懸念が強まっている。
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ニカラグア議会(一院制、定数90)は9月1日、オルテガ(Daniel Ortega)大統領と妻のムリジョ(Rosario Murillo)共同大統領が後押しする憲法改正案を可決した。改正案には、野党勢力が今後の選挙に参加することを事実上禁止する内容が盛り込まれており、ニカラグアの民主制度がさらに後退するとの懸念が強まっている。改正案は国会での第1回採決を通過した段階で、憲法改正には2会期での承認が必要なため、2027年1月18日から2回目の承認手続きが始まる予定だ。
今回の改正案では、大統領と共同大統領の任期を現在の6年から7年に延長するほか、その他の公選職や軍・警察のトップの任期も7年に延ばすとしている。オルテガ氏は7月、野党が政権を奪取することを防ぐため、「もう選挙はない」と公言しており、今回の改憲案はその発言を制度面から具体化する動きとみられている。
国際社会からは強い批判が出ている。米国や中米諸国に加え、ボリビア、ブラジル、チリなどもオルテガ政権の方針を批判し、民主主義に対する攻撃と指摘している。パナマは抗議の意思を示すため、駐ニカラグア大使を帰国させた。
オルテガ政権による権力集中は近年さらに進んでいる。2024年には憲法改正によって大統領の任期を5年から6年に延長し、当時副大統領だったムリジョ氏を共同大統領に昇格させた。また、2026年末に予定されていた大統領選を2027年後半に延期している。オルテガ氏は2022年1月に4期連続となる大統領職に就き、現在では米州で最も長く政権を維持する指導者となっている。
ニカラグアでは2018年に反政府デモが激化し、政府による弾圧で300人以上が死亡、数千人が負傷した。その後、多くの市民が国外に流出し、政治危機が長期化している。今回の改憲案が成立すれば、野党勢力の政治参加がさらに制限され、オルテガ・ムリジョ夫妻を中心とする長期的な権力維持が一段と強まる可能性がある。
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