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メキシコ、元州検事長を国家反逆罪で起訴、CIA要員2人の死亡事故、米国との協力に波紋

事故は4月19日、山岳地帯で発生した。チ
2026年4月30日/メキシコ、首都メキシコシティ、シェインバウム大統領(AP通信)

メキシコ北部チワワ州で4月、麻薬製造拠点の摘発作戦から戻る車列が事故を起こし、米中央情報局(CIA)の要員2人とメキシコ州検察当局の捜査員2人が死亡した。この事故をきっかけに、外国要員の国内作戦への参加を認めた疑いで、州の元検事長であるモレノ(César Jáuregui Moreno)氏が国家反逆罪に問われる異例の事態となった。

事故は4月19日、山岳地帯で発生した。チワワ州当局は当初、合成麻薬の製造施設を摘発したと発表。モレノ氏は米国人を大使館の訓練担当者と説明し、作戦への参加を否定するなど、米国人の役割をめぐる説明は二転三転した。その後、死亡した米国人2人がCIA要員だったことが報じられ、米国の諜報機関がメキシコ国内の麻薬対策にどこまで関与していたのかが焦点となった。

メキシコ連邦検察は、モレノ氏が連邦政府の許可なしに米国人要員の作戦参加を認め、国家主権と安全保障を脅かしたと主張する。麻薬カルテル対策は連邦当局の権限に属するにもかかわらず、州当局が独自に外国要員と連携したことも問題視されている。モレノ氏は国家反逆罪とは別に、職務中の違法行使でも起訴されている。

モレノ氏は現在、厳重警備の刑務所に勾留されており、判事が起訴手続きを進めるかどうかを判断する。

シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領はチワワ州における作戦を承認しておらず、事前にも知らされていなかったと説明してきた。トランプ(Donald Trump)米大統領がメキシコの麻薬カルテルへの軍事行動を示唆する中、シェインバウム氏は米国との情報共有や協力を続けつつ、外国要員による独自の活動は認めない姿勢を強調している。

一方、専門家や弁護側からは、国家反逆罪の適用には政治的な狙いがあるとの指摘も出ている。弁護側は、米国によるメキシコ国内での一方的な作戦を防ぐため、元検事長を「見せしめ」にしようとしていると主張する。国家反逆罪はメキシコで適用例が極めて少なく、有罪立証も難しいとされる。

今回の事件は、麻薬カルテルへの対処をめぐる米墨協力と、メキシコの国家主権をどう両立させるかという問題を浮き彫りにした。2027年の中間選挙を控え、野党が率いるチワワ州と連邦政府の政治的対立にも影響を及ぼす可能性がある。

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