ブラジル裁判所、先住民有権者の移動支援を政府に命じる、大統領選決選投票を前に
裁判所の命令は、河川、陸路、空路による無料輸送に加え、移動中の食料支給や自治体への緊急資金・物流支援を含む。
.jpg)
ブラジル北部パラ州の連邦裁判所は22日、10月25日に行われる大統領選の決選投票で、全国の先住民有権者が投票できるよう、連邦政府に無料の交通手段や食料などを提供するよう命じた。先住民の投票所へのアクセスを確保するための措置で、政府は24時間以内に必要な対応を取る必要がある。正当な理由なく従わない場合、1日当たり100万レアルの罰金が科される可能性がある。
決選投票では、左派の現職ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領と右派のフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員が争う。先住民団体はアマゾン地域などの遠隔地で交通手段や燃料が不足し、多くの有権者が投票所にたどり着けない恐れがあると訴えてきた。先住民の居住地域では、河川を船で数日間移動しなければ投票所に到達できない場所もある。
裁判所の命令は、河川、陸路、空路による無料輸送に加え、移動中の食料支給や自治体への緊急資金・物流支援を含む。さらに、投票所で先住民の言語による案内表示を設置し、必要に応じて通訳や文化面の支援担当者を配置することも命じた。公用車や船舶を手配できない場合には、先住民団体などが負担した燃料費を払い戻す措置も認められた。
連邦検察庁の申し立てでは、自治体が政治的理由で交通支援を拒否したとの訴えや、牧場主が先住民労働者の投票を妨げたとの報告も取り上げられた。先住民団体は、特に北部ジャバリ渓谷などの43地域で障害が深刻だと指摘する。一部の住民は投票所まで約900キロ離れており、船で3~5日かかるという。
団体は各地域と協議してきたと説明する一方、輸送の手配は州の選挙当局の責任だとしている。今回の司法判断は、投票権を法律上認めるだけでなく、実際に行使できる環境を整える政府の責任を改めて問うものとなった。
.jpg)
