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エルサルバドル、受刑者の条件付き釈放計画に不満、家族らは無罪認定と補償を要求

ブケレ政権は2022年3月、ギャングによる暴力を抑えるため非常事態を宣言し、憲法上の権利の一部を制限した。
2022年10月7日/エルサルバドル、首都サンサルバドル郊外のソヤパンゴ、一斉取り締まりで逮捕された人々(Moises Castillo/AP通信)

中米エルサルバドルのブケレ(Nayib Bukele)大統領が発表した受刑者の条件付き釈放計画に対し、拘束された家族の無実を訴える人々から不満が広がっている。政府はギャングとの関係を疑われて拘束された人々の一部を早期釈放する方針だが、家族らは釈放だけでは不十分で、正式な無罪認定と国家による補償が必要だと主張する。

ブケレ政権は2022年3月、ギャングによる暴力を抑えるため非常事態を宣言し、憲法上の権利の一部を制限した。以来、当局は9万人以上を逮捕している。政府は犯罪組織の壊滅に必要な措置だと説明し、取り締まりによって殺人発生率が大幅に低下したと強調する。一方、人権団体は令状なしの逮捕や適正な司法手続きの欠如などを問題視してきた。

ブケレ氏は先週、ギャングの正式な構成員ではなく、限定的に協力したとされる約1万人の事案を審査すると表明した。このうち約半数が「ゼロ・アイドルネス」と呼ばれる社会奉仕・公共労働プログラム(更生プロジェクト)などへの参加を通じた制度の対象となり、早期釈放される可能性がある。ただし、対象者の選定基準や具体的な手続きは明らかになっていない。

人権団体は、非常事態宣言下で恣意的な逮捕が相次ぎ、少なくとも564人が拘束中に死亡したと指摘する。家族との面会や弁護士へのアクセスが制限され、長期間にわたって消息を確認できないケースもある。

夫や息子の無実を訴える家族らは、条件付き釈放では犯罪への関与を認めたと受け取られ、将来の就職などに悪影響が及ぶと懸念する。政府に求めているのは、個別の証拠に基づく公正な審査と無罪の確認、そして拘束によって生じた精神的・経済的損害への補償だ。

治安改善を掲げるブケレ政権の政策は、犯罪対策と基本的人権の保護をどう両立させるかという課題を突きつけている。

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