エルサルバドル、非常事態下の拘束者の最大半数を釈放へ、ギャング協力者を対象に条件付き早期釈放を検討
当局は2022年3月以降、ギャングへの所属や協力を疑われる9万人以上を拘束してきた。
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中米エルサルバドルのブケレ(Nayib Bukele)大統領がギャング掃討作戦の一環として非常事態宣言下で拘束した人々のうち、最大50%を条件付きで早期釈放する計画を明らかにした。
当局は2022年3月以降、ギャングへの所属や協力を疑われる9万人以上を拘束してきた。政府は治安改善を成果として強調する一方、人権団体は恣意的な逮捕や拘束中の死亡が相次いでいると批判している。
ブケレ氏によると、釈放の対象となるのは、ギャングに協力したとされる拘束者のうち、関与の程度が比較的軽い人を想定している。警察の接近を組織に知らせる行為などについて、どの程度の責任を負うべきかを個別に評価するという。釈放後も監視下に置く方針だが、具体的な手続きや実施時期、対象人数は明らかにしていない。
非常事態宣言は、ギャング間の暴力が急増したことを受けて導入された。政府は主要ギャング組織「MS-13(マラ・サルバトルチャ)」や「バリオ18」の取り締まりを強化し、殺人事件を大幅に減少させたと説明する。政府統計によると、人口10万人当たりの殺人率は2015年の100件超から2025年には1.3件に低下した。
一方、非常事態宣言では、逮捕理由の告知や弁護士へのアクセス、面会などの権利が制限されている。人権団体はギャングとの関係を示す十分な証拠がない人々まで拘束されたと指摘。非常事態下で6000件以上の苦情を記録し、拘束中に少なくとも575人が死亡したとしている。
人権団体の弁護士であるデレオン(Bertha María Deleón Gutiérrez)氏は15日、恣意的に拘束された被害者には自由の回復だけでなく、身体的・精神的苦痛や失職、就学機会の喪失などに対する補償が必要と訴えた。ブケレ氏は人権団体の批判に反論し、ギャング犯罪の被害者に目を向けるべきと指摘している。
今回の計画が実現すれば、大規模な拘束政策の運用に変化が生じる可能性がある。しかし、個別審査の透明性や誤認逮捕への救済、非常事態宣言そのものの終了時期は依然として不透明だ。
