インド首都で大規模デモ、選挙管理委員長の辞任要求、有権者名簿の削除に抗議
抗議の発端は、昨年から進められている有権者名簿の見直しだ。
.jpg)
インドの首都ニューデリー中心部で16日、数千人がインド国旗を振り、選挙管理委員会のトップであるクマール(Gyanesh Kumar)委員長の辞任を求める大規模な抗議デモを行った。モディ政権への反発が強まる中、若者主導の抗議運動が野党や学生団体を巻き込み、政府に対する圧力を強めている。
デモはニューデリー中心部の地区で行われた。参加者は国旗を掲げ、選管の対応を批判した。警察は周辺に多数の治安要員を配置し、機動隊も待機させた。当局は市民に対し、デモへの参加を控えるよう呼びかけ、会場近くの中央公園を閉鎖した。
警察はデモに先立ち、風刺政治団体「ゴキブリ人民党(CJP)」の創設者であるアビジート・ディプケ(Abhijeet Dipke)氏を拘束したほか、学生運動の指導者らも拘束した。
抗議の発端は、昨年から進められている有権者名簿の見直しだ。これまでに1億3000万人を超える名前が削除されたとみられる。反対派はこの作業が政治的な意図に基づき、少数派、とりわけイスラム教徒に不利益を与えていると主張する。また、今後さらに多くの市民が投票権を奪われる恐れがあるとして、クマール氏の辞任を求めている。
一方、選管とモディ政権は、不正な重複登録や投票資格のない人物を名簿から除外するための手続きだと説明し、政治的偏向を否定している。与党・インド人民党(BJP)の幹部は抗議参加者を「無政府主義者」と呼び、証拠を示さずに外国勢力が運動を支援しているとも主張した。モディ(Narendra Modi)首相は抗議について公の場でコメントしていない。
今回のデモを主導するCJPは、失業中の若者をゴキブリになぞらえた最高裁長官の発言をきっかけに、今年夏にオンライン上で始まった風刺運動だ。若者たちはゴキブリを逆境に耐える象徴として採用し、全国的な抗議運動へと発展させた。7月には試験問題の漏えい問題を受けて、CJPが抗議を主導。教育相を辞任に追い込んだ。
モディ氏は12年以上にわたり政権を維持しており、与党の選挙基盤も依然として強い。今回の抗議は、選挙の公正性や民主制度への信頼を巡る不満が広がっていることを示している。
