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キューバ、国家主導の経済計画見直し、規制緩和で民間投資促す

今回の改革では、民間企業による医薬品や各種商品の輸入・販売を認めるほか、介護施設や薬局の運営を可能とするなど、これまで国営部門が独占してきた分野を開放する。
2026年7月6日/キューバ、首都ハバナの通り(AP通信)

深刻な経済危機に直面するキューバ共産党は29日、民間部門に対する大規模な規制緩和を実施し、長年維持してきた国家主導の経済運営を大きく転換した。慢性的な食料や医薬品、燃料不足が国民生活を圧迫する中、政府は民間企業の活動範囲を拡大し、経済の立て直しを急ぐ。

今回の改革では、民間企業による医薬品や各種商品の輸入・販売を認めるほか、介護施設や薬局の運営を可能とするなど、これまで国営部門が独占してきた分野を開放する。また、外国企業による石油開発への規制も緩和され、電気自動車の輸入も容易になる。議会は民間経済活動に関する125項目の禁止事項のうち46項目を撤廃し、さらに35項目の規制を緩和した。

ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は先月、現在の経済状況では従来の政策を維持できないとの認識を示し、「これまで通りのやり方を続けることはできない」と改革の必要性を強調した。一方で、たばこ産業や主要メディアなど戦略的分野は引き続き国家管理の対象とし、社会主義体制そのものを放棄する考えはないとしている。

キューバでは経済危機が一段と深刻化した。米国による制裁やエネルギー供給の制約に加え、外貨不足や観光業の低迷が重なり、食料や医薬品、燃料の不足が慢性化。停電も頻発し、多くの国民が生活必需品の確保に苦しんでいる。こうした状況を受け、政府は2021年に小規模民間企業を合法化するなど市場原理を一部導入してきたが、今回の措置はそれをさらに大きく進める内容となる。

専門家の間では、今回の改革は1959年の革命以降で最大級の経済自由化との見方が出ている。民間企業や外国資本の活用によって物資不足の改善や雇用拡大が期待される一方、国家の統制が弱まることで所得格差の拡大やインフレを招く可能性も指摘される。また、米国による経済制裁が続く限り、改革だけで危機を克服することは難しいとの見方も根強い。

政府は今回の改革を社会主義体制を維持しながら経済を再建するための現実的な対応と位置付ける。しかし、国民生活の改善につながるかどうかは、民間部門の成長に加え、海外からの投資や物資調達がどこまで進むかに左右される見通しだ。

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