◎死亡が確認された41人のうち38人が寮の学生だった。
コンゴ民主共和国、武装勢力「連合民主軍(ADF)」の戦闘員(John Wessels/AFP通信/Getty Images)

ウガンダの警察当局は17日、イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」の戦闘員がコンゴ民主共和国の国境近くにある学校を襲撃し、少なくとも41人を虐殺したと発表した。

それによると、ADFは16日の夜遅くに西部ブウェラの町に侵入し、学校を急襲したという。

この町はコンゴ国境から約2kmの地点に位置する。

当局によると、死亡が確認された41人のうち38人が寮の学生だった。一部の生徒は見分けがつかないほど黒焦げになり、他の生徒は射殺または鋭利な刃物で切り殺されたという。

AP通信は当局者の話しとして、「警備員1人と地元住民2人が処刑された」と伝えている。またADFは学校の売店を略奪し、学生少なくとも6人を誘拐したとされる。

ウガンダ政府によると、治安部隊はコンゴ領内までADFを追跡したという。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばからコンゴ東部・北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

ADFによる民間人やコンゴ軍への攻撃は最近増加傾向にある。今月初めには北東部イトゥリ州の3つの集落が攻撃を受け、民間人少なくとも18人がナタや斧で虐殺された。

地元メディアによると、ADFは犯行声明を出していないという。ISISを支持するスンニ派のアマーク(Aamaq)通信もこの事件には触れていない。

ADFは40年近くウガンダを統治しているムセベニ(Yoweri Museveni)大統領を敵視し、シャリア(イスラム法)に基づく独立国家の建設を目指している。

米国務省は今年3月、ADFのリーダー、ムサ・バルク(Musa Baluku)の逮捕につながる情報に最大500万ドルの報奨金を出すと発表。同省はバルクを2021年に「特別テロリスト」に、ADFをテロ組織に指定している。

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