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マリ北部の反政府勢力がロシア部隊を襲撃、サヘル地域の治安悪化

マリでは2020年と2021年の軍事クーデター以降、軍政がフランスなど欧州諸国との安全保障協力を打ち切り、ロシアとの連携を強化してきた。
マリ、首都バマコ、ロシアの民間軍事会社ワグネルの傭兵とみられる男たち(Getty Images)

アフリカ西部・マリ共和国北部で9日、国軍兵士とロシアの準軍事組織「アフリカ軍団(Africa Corps)」の戦闘員を乗せた車列が武装勢力の攻撃を受けた。ロイター通信が治安筋の話しを引用した報じた。同地域では反政府勢力やイスラム過激派による攻撃が相次いでおり、地域情勢の不安定化が改めて浮き彫りとなった。

報道によると、車列には200人を超えるアフリカ軍団の戦闘員と100人以上のマリ軍兵士が参加し、北部のアネフィス方面へ向かっていたという。ロイターは治安筋の話しとして、「週の初めにも北上中の別の軍車列が同様の攻撃を受けていた」と伝えている。武装勢力が補給線や部隊移動を狙って継続的な攻撃を仕掛けている可能性がある。

この襲撃について、北部を拠点とするトゥアレグ系分離主義勢力「アザワド解放戦線(FLA)」が関与を主張している。同組織は声明で、国軍とロシア部隊の車列を攻撃したと主張した。一方、軍事政権とアフリカ軍団はコメントを出しておらず、何が起きたかは分かっていない。

マリでは2020年と2021年の軍事クーデター以降、軍政がフランスなど欧州諸国との安全保障協力を打ち切り、ロシアとの連携を強化してきた。かつて活動していた民間軍事会社ワグネルに代わり、現在はロシア政府の支援を受けるアフリカ軍団がマリ軍と共同で反政府勢力・過激派掃討作戦を展開している。

しかし、ロシア部隊の支援を受けているにもかかわらず、北部の治安は改善せず、多くの専門家が「むしろ悪化している」指摘する。今月初めには北部や中部の複数の町で軍施設が同時攻撃を受け、国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「イスラム・ムスリムの支援団(JNIM)」とFLAが犯行声明を出した。サヘル地域ではイスラム過激派と反政府部族がそれぞれ活動を続けている。

今回の襲撃は軍政がロシアとの連携強化によって治安回復を目指す中でも、北部地域で武装勢力の活動を十分に抑え込めていない現状を示した。軍とロシア部隊への攻撃が続けば、補給や部隊展開にも影響が及ぶ可能性があり、マリ国内の安全保障情勢は今後も予断を許さない状況が続く見通しである。

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